アメリカと日本の文化の違い23選

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私は大学時代、1年間アメリカのノースカロライナ州にある大学に交換留学していたのですが、その中で日本とアメリカの文化の違いをたくさん感じてきました。

今回は、これからアメリカに留学、または旅行する方が現地でなるべくカルチャーショックを受けなくて済むように、アメリカ文化の特徴をまとめてみたいと思います。

アメリカってどんな国?

アメリカは「人種のるつぼ」と言われている通り、白人・黒人・アジア人等、様々な人種で成り立っている社会です。

価値観も多様で、お互いの文化を尊重しながら共存しているため、それぞれの価値観を押し付ける事は少なく、自由な国であると言えます。

一方で、地域によっては白人が多い地域や黒人が集まっている地域等、人種が完全に混ざり切っているわけではないため、「人種のサラダボール」と表現されることもあります。

生活習慣・マナーの特徴

1. 家の中は土足でOK

最近は、家の中では靴を脱ぐ家庭も増えているようですが、やはり基本的には家の中でも土足の場合が多いです。(ベッドの上とバスルーム以外)

誰かの家にお邪魔する時は、その人の家では靴を履いたままでいいのかどうか聞いてみると良いでしょう。

2. 次の人のためにドアを開けておいてくれる

アメリカでは建物のドアを、前の人が開けておいてくれます。

少し離れて後ろにいても、わざわざ開けておいてくれるので、小走りしなければいけない時もあるかもしれません。(笑)

日本人は次の人のためにドアを開けておくという余裕はあまりないですし、自分が先だ!!という考えが強い人が多いように感じます。(特に東京)

アメリカにいると、些細な人の優しさを日々目の当たりにするため、自分も優しくなれる感じがするかもしれません。

3. トイレのドアは、下の部分が大分空いている

↑の写真のように、アメリカのトイレは、ドアの下部が丸見えです。(笑)

ちなみに、トイレには音姫もついていません。

最初は変な感じがすると思いますが、周りにとっては普通の事なので、すぐに慣れるはずです。

4. 通りすがりの人が服装の事を褒めてくれる

アメリカ人は、スモールトークが大好きです。

道端でも、エレベーターの中でも、バス停でバスを待っている時でも、知らない人が「I like your socks!」「I like your outfit!」等、褒めてくれます。

日本にはない文化なので、最初は驚いてしまうかもしれませんが、アメリカでは普通の事なので、素直に「Thank you!」と返しましょう。

5. レディーファーストが普通

レディーファーストは、西部ヨーロッパのマナーとして発祥したのですが、アメリカでも浸透しています。

車に乗る時、レストランで席に座る時、エスカレーターやエレベーターに乗る時、男性は女性に「お先にどうぞ(After you.)」と譲ってくれます。

アメリカでは、日本よりも男性が女性を大切にしている印象を受けます。

6. 車に道を譲ってもらった歩行者は、手を挙げて感謝の意を伝える

日本では、信号のない横断歩道等で車に道を譲ってもらったら、会釈して「ありがとう」を伝えますよね。

でも、アメリカではお辞儀をする文化がないので、手を軽く挙げて感謝の意を伝えます。

私は21年間、日本文化の中で育ってきたので、最初の頃は、車に道を譲ってもらうとうっかりアメリカなのに会釈をしてしまっていました。

逆に、1年後に帰国する頃にはアメリカの手を挙げて(ヨッ✋という感じ)のありがとうに慣れてしまったため、日本なのにアメリカ流の感謝をしてしまい、なんだか恥ずかしい思いをしたものです。

7. くしゃみをすると知らない人でも”Bless you”と言ってくれる

アメリカでくしゃみをすると、反射的に周りの人が「Bless you.」と言ってくれます。

アメリカでは、小さい頃からくしゃみをした人に「Bless you.」を使うようにしつけられているからです、

しかし、多くの人はあまり意味を考えずに「Bless you.」を使っています。

もしくしゃみをした人に「Bless you.」と言わなければ、周りから失礼な人だと思われたり、くしゃみをした人を気遣えない人だと思われてしまうのです。

そのため、くしゃみをした犬にでも「Bless you.」と言う人もいます(笑)

元々、なぜくしゃみをした人に「Bless you.」と言うようになったのでしょうか?

Fordham大学のW. David Myers教授によると、くしゃみは神からの予兆または警告だと考えられていました。590年に疫病がローマ帝国を弱体化させた時、Pope Gregoryはくしゃみが疫病の早期警告であると信じていました。そのため、彼はキリスト教徒たちに、くしゃみをした人に対して「Bless you.」と言うように命令したのでした。

また大昔、人々はくしゃみをすると悪霊が体の中に入ってくると信じていました。そのため、「Bless you.」と言う事で悪霊を遠ざける事ができると考えていたのです。

アメリカでくしゃみをした時に「Bless you.」と言ってもらったら、「Thank you.」と返すようにしましょう!

8. 支払いはほとんどクレジットカード

アメリカでは、クレジットカードが浸透しているため、道端のフードトラックでさえ、クレジットカードを使用する事ができます。

そのため、アメリカに留学または旅行する際には、クレジットカードを2枚ほど用意していると安心です。

ただし、JCBカードはアメリカでは使えない事が多いので、VisaカードやMasterカードを持っていく事をお勧めします。

9. バレンタインデーは、男性が女性にプレゼントを渡す

日本では、バレンタインデーに女性から男性にチョコを渡すのが一般的ですよね。

元々バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣は、19世紀イギリスから来ていると言われています。

これに目を付けた日本のチョコレート会社は、1958年に東京のデパートで大々的に宣伝した事がきっかけで始まった文化なのです。

しかし、アメリカでは、バレンタインデーに男性から女性に花束を渡したり、プレゼントを渡したり、素敵なレストランに連れて行ったりします。日本とは逆ですね。

また、ホワイトデーも日本独自の文化なので、アメリカには存在しません。

10. ホームレスが「お金ちょうだい」と言ってくる

日本のホームレスは積極的に通行人にお金をせがんでくることはないですが、アメリカでは「お金くれ。ワンダラー、ワンダラー。」と言ってくるホームレスによく出くわします。

断ると何かされるのでは。。と不安に感じる方もいると思いますが、あげたくなければ、普通に断って大丈夫です。

私はいつも断っていましたが、断ると意外とあっさり立ち去っていきます。

食生活の特徴

11. レストランで大声で店員さんを呼ぶのは失礼

テーブル毎に担当のウェイトレスが決まっているため、その人が見てくれているはずです。

そのため、日本のようにわざわざ大きな声で店員さんを呼ぶのは失礼となるのです。

私は留学初期にアメリカ人の友人とレストランに行った時、日本流で「すみませーん!(Excuse me!)」と言ってしまいました。。恥

その時に友人が、アメリカではアイコンタクトなどで呼ぶんだよ、という事を教えてくれました。

みなさんもアメリカでレストランに行った際には、アイコンタクトか、軽く手を挙げて店員さんに合図を送りましょう。

12. レストランで出される食事の量が半端じゃない

アメリカは肥満大国と言われている通り、レストランやファストフード店で出される食べ物の量が半端ないです。

どれくらい多いかと言うと、アメリカでの1食分=日本人女性の3食分くらいのイメージです。

それだけ食べていれば、太ってしまうのも納得です。

私もアメリカでたくさん食べすぎて、1年の留学で10kgも太ってしまいました。。

13. レストランで食べれなかったら持ち帰りOK

11で食べ物の量が多すぎるという話をしましたが、食べられなくても大丈夫。

アメリカでは、持ち帰りが普通なので、お店の人に「Can I have a box, please?」と聞けば、お持ち帰り用の箱を用意してくれます。

14. レストランではチップを払わなければいけない

アメリカはチップ文化の国です。レストランだけではなく、ホテルのルームサービスやタクシー、バーテンダーなどにチップを払うのが一般的です。

アメリカは格差社会のため、ウェイトレスなどの職業では、時給が約2ドルなど、チップをもらわなければ稼いだ分を全て税金に持っていかれてしまいます。

そのため、彼らにとってチップを受け取る事はとても重要なのです。

レストランでは、下記がチップの目安になります。

・あまり良くないサービスだった場合:お会計の15%
・いいサービスだった場合:お会計の18%
・素晴らしいサービスだった場合:20%

ただし、ひどいサービスを受けた場合は、チップなしでOKです。その時は、レストランのマネージャー等から何かご迷惑をお掛けしましたか?と聞かれるかもしれません。
15. ファストフード店では、ドリンクをおかわりし放題

アメリカのファストフード店でドリンクを頼むと、空っぽのカップを渡されます。

そのため、飲み物は自分で好きなだけ入れる事ができます。

16. 片手は膝の上で食べるのがマナー

日本では、お箸を持たない手はお皿に手を添えるのがマナーですが、アメリカでは違います。

アメリカでは、食事をする時はフォークやスプーンを使わない手は膝に置くのがマナーとされているのです。

もちろん、ナイフとフォークを使う時は両手を使います。しかし、切ったものを口に運ぶ時はナイフを置いて、片手だけを使います。

17. 道端で飲酒すると逮捕される

日本ではお花見など、外でお酒を飲む習慣がありますよね。

しかし、アメリカでは原則、公共の場での飲酒は州法などにより禁止されているのです。

何の気なしにスーパーやリカーショップで買ったお酒を、店の外ですぐに開けて飲んでしまうと、捕まってしまうかもしれません。

外での飲酒はしないようにしましょう!

しかし、いくつかの州では歩きながらの飲酒が許可されていますので、旅行先や留学先の州ではどうなのか、確認するといいでしょう。

ちなみに、下が飲酒許可されている州のマップです。

引用元:ハフポスト(「Here’s Where You Can Drink In Public In America」)

18. お酒が飲めるお店に入るには、IDを見せる必要がある

入口でお店の人にIDを見せるように言われ、持っていないと入れてもらえません。

私はバーやクラブ等に行く時は、毎回パスポートを持って行っていました。

盗難や紛失には注意しましょう!

交通の特徴

19. 左ハンドルで右側通行

アメリカは右側通行であり、車も左ハンドルなので、日本人がアメリカで運転する時は、逆走に注意が必要です。

私が留学中、一緒にドライブした日本人の友人は何度か逆走しかけていました(笑)

20. 赤信号でも右折ができる

日本では、赤信号だとしっかり止まらなければいけませんが、アメリカでは右折する場合、赤信号でも進むことができます。

考え方の特徴

21. 外国人も英語が話せる事が普通だと思っている

日本では、外国人が珍しいため、日本語の話せない外国人には優しくする事が多いのではないでしょうか。(みんなが忙しい東京では違うかもしれません)

しかし、アメリカ社会は人種のるつぼであるため、色々なナショナリティーの人がいます。

極端に言えば、ネイティブアメリカン以外はみんなが外国人。

そのため、アメリカ人にとって外国人は珍しいものでもなんでもなく、英語が喋れないという事を想定していない人が多いようです。

私は英語が喋れなかった留学初期に一人でニューヨークに行った時、地下鉄の乗り方が分からず、受付の人に聞いてみましたが、「英語が分からない人には教えない」と言われてしまい、とてもショックを受けた経験があります。。

また、私の同じ留学先にいた日本人のA君も、留学初期の英語が流暢ではなかった時、あるクラスのグループワークでは、横に座っているアメリカ人は完全にA君の事を無視してハブいてきたと言っていました。

英語が喋れなければ、相手にしてくれない人もいますが、彼らに悪気はないので、そういうものだと心得ておくとショックを受けすぎずに済むかもしれません。

22. 意見は主張してナンボ

日本の教育は、全てにおいて暗記物が中心ですが、アメリカ人は、小さい頃からディスカッション中心の教育を受けてきています。

自分の意見を主張することが良しとされている文化なので、日本人のように黙っていると、意見のない頭の悪い人というように捉えられ、相手にされません。

また、日本人は文脈を読んで、相手が言葉に出した事の背景や真意を汲み取りますよね。

でも、アメリカ人はその真逆。言葉の通りに理解されてしまいます。

例えば、日本のラブストーリーの映画で、無言で見つめ合う場面があるのですが、その場面に英語の字幕を付けると、日本語で何も言っていないのに、「I love you.」と表示されるのです。

言わなければ、伝わらない文化の象徴だなあ、と感じます。

アメリカに長期滞在することになったら、自分の意見をYes/Noで、はっきり言うことは本当に大切になります。

23. 「~でなければならない」があまりなく、応援してくれる

これも、多様性のアメリカならではなのかもしれませんが、日本のように、高校を出たらできるだけ大学に行って、一斉に就職活動をして、できるだけいい企業に入って結婚して、というガチガチの「決まったレール」はないようです。

私がアメリカに留学していた時、なんと同じ日本人留学生の子が留学中にアメリカ人の子供を妊娠してしまいました。

日本人の感覚だと、まずは「えっ、これからどうするの?大丈夫なの?」と心配になるのが普通だと思います。

しかし、アメリカ人に妊娠を報告すると、「おめでとう!!!」と言われるそうです。

さすがに中高生だとお祝いはされないかもしれませんが、アメリカ人にとって大学生の学生結婚・妊娠・出産はそれほど珍しくないようです。

人にはそれぞれ色々な生き方がある事を受け入れていて、おめでたい事に「おめでとう」と素直に言えるのは、なんだか素敵だと思いました。

 

また違うエピソードですが、私は留学先で日本語クラスのボランティアをしていたのですが、クラスメイトに60歳代のおばあちゃんがいました。

日本の大学で高齢の生徒は見たことがなかったのですが、何歳になっても新しい事に挑戦しているおばあちゃんを見て、何事を始めるにも遅すぎることはないんだなあ、と視野が広がりました。

おわりに

今回は、私がアメリカへ交換留学中に気付いた日本とアメリカの違い23選をご紹介しました。

日本は島国で、独自の文化を築き上げてきたのに対し、アメリカは世界中から様々な人種が集まってできた国であるため、多くの文化の違いがあります。

旅行や留学、仕事でアメリカに行く事になると、違いに驚く場面も多々あると思いますが、そんな違いからいい刺激を受けて楽しめるといい経験になるのではないかと思います。

 

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